2005
皐月・水無月・文月・葉月
秦から漢に移る時代、
漢の劉邦との戦いで垓下に追い詰められた楚の項羽は
囲まれた敵軍から自国(楚)の歌が聞えるに至って、
「ああ漢はすでに楚人を兵にしたのか」と敗戦を覚悟したもので、
「四面楚歌」(敵中で孤立無援になること)の故事は有名ですね、
虞は項羽が寵愛した美女で、
彼女が死んだ跡に「ヒナゲシ」ケシ科の花が咲いたので
「虞美人草」と呼ぶようになったとか。。
力は山を抜き
気は世をおおう
時利あらず
騅逝かず
騅の逝かざるを
いかにするべき
虞や虞や
なんじをいかんせん
英名の「ポピー」はスペインでは「アマポーラ」、 フランスでは「コクリコ」の名で呼ばれる。
“アマポーラ”と云えば、やっぱしジュリーの歌を思い出してしまう。(山下達郎も歌っているが)
デニーロの「 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」をもう一度ゆっくり観てみたい。。
“コクリコ”と云えば、やっぱし与謝野晶子にも登場して貰わねば。。
「ああ皐月(さつき) 仏蘭西(フランス)の野は火の色す 君も雛罌粟(こくりこ)われも雛罌粟(こくりこ)」
“虞美人草”は夏目漱石、通りすがりの花屋の店頭に、
この花を見かけて小説の題にしてしまったようだが。。
ジュリーにデニーロ、晶子に漱石、だから「ヒナゲシ」の花に興味がある
♪〜アマポーラ
見つめつづけて来た
遠い歳月 心を 焦がして
アマポーラ
清らかな天使
くちびるに 指さえ
触れずに
アマポーラ
哀しすぎた恋よ
求めても 面影 遥か
アマポーラ
アマポーラ
今日も 夢路に 踊るよ〜♪
ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)
ケシ科
オニゲシ(鬼芥子)
ケシ科
ホタルブクロ(蛍袋) キキョウ科
ホタルブクロ(左)と
萼と萼片の間が賑やか
ヤマホタルブクロ(右)
萼と萼片の間がすっきりしている
宵月を螢袋の花で指す 草田男
月見草について
で、「月見草」 アカバナ科の名を本名としている花はこれです。
「待宵草」 : 夏の夕方開花、黄色花、直径約3cm。
「大待宵草」: 夏の夕方開花、黄色花、直径約8cm。
「荒地待宵草」: 夏、昼から開花、黄色花、直径約8cm。
「メマツヨイグサ」:分類上では荒れ地待つ宵草と同じなのだが、
花弁がハート型になっているのをアレチマツヨイグサ、
そうでないのをメマツヨイグサと呼ぶとのこと。
オオマツヨイグサとの違いは背丈が小柄なこと。今はこれらを「月見草(つきみそう)」
と呼んでいる。。
「まてど暮らせど来ぬひとを 宵待ち草のやるせなさ こよひは月もでぬさうな」
これは有名な竹久夢二の「宵待草」の抒情詩なんだが、夢二は月見草とは云ってない。
問題は、「宵待草」の方にあって「待宵草」と云う花はあるが「宵待草」はない。
「富士には月見草がよく似合ふ」
ちらは太宰治の言葉、 この先生が月見草と言っているのは「大待宵草」のことだ。
お二方は道理を知らない訳がない。。(俺が弁護しても仕方ないが。。)
ちょいとした遊び心で書き記した事があまりにも有名になってしまい
今では草葉の陰で「もっと説明しておけば良かった」と悔やんでいる事だろう。。
本家の花色は白です!
左の月見草で赤くなっているのは咲き終わった花
白い蕾はこれから(夕方)咲く花です。
咲くとこうなります〜♪
「大待宵草と夏富士」
アレチマツヨイグサ ゙オオマツヨイグサ
所謂ケシの花
見つけました!八重咲きです~♪
左の花は「昼咲き月見草」です。
最近良く見かけるようになりました。
花にも流行があって〜それが庭から逃げ出して
野生種にも流行ができる。
昼咲き月見草もやがてナガミヒナゲシのように
至る所で見かける様になる事でしょう。